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導入事例・非常用発電機 72時間の壁に備える対策とは?

72時間の対策で利用者、ご家族、スタッフの安心・安全を確保できました。

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PROFILE

医療法人 湖青会
理事 増田 慎様

 介護老人保健施設やグループホーム、デイサービスなどを滋賀県内で8施設運営している医療法人 湖青会様。
近年、頻発する大規模な災害に備え、4つの施設で非常用発電機を導入されました。現在5つ目となる施設で、非常用発電機の設置を進められています。

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激甚化する自然災害に備え、非常用発電機の導入へ。

 この地域は毎年台風の影響などで年2回ほど停電が起こります。停電が発生しても瞬間的であったり、夜間の停電だったりしたので、これまではそれほど気にしていませんでした。しかし、近年は日本各地で災害が起きており、災害の規模も大きくなっています。 

 万が一、日中に長時間の停電が発生すると暗がりで不安になる利用者様もいらっしゃいますし、何よりも人工呼吸器を使用している人にとっては重大な問題です。そこで非常用発電機の導入が必須だと考え、検討することにしました。

 

長期の保管性を重視し、燃料はLPガスを選択。画像3-3

 発電機にはLPガスを使用するものと、ディーゼルを使用するものがあるのは知っていました。ディーゼルの発電機は食品関係の会社に勤めていた時に使用していたのですが、定期清掃などのメンテナンスに苦労した経験があります。
 また、非常用発電機の燃料は長期保存の必要性があるため、保存性に優れたLPガスを燃料とする非常用発電機を検討することにしました。そのタイミングで岩谷産業と出会い、設置に向けて相談することにしたんです。

 非常用発電機を設置するにあたって大切なポイントは、停電時に何を使用したいかをしっかり想定することだと思います。
非常用発電機の設置を検討されている方の中には、施設内の設備をフル稼働させることを想定している方もいるようですが、電気はいずれ復旧します。

重要なのは72時間の壁と言われる3
日間を過ごすために、何が必要なのかを考えること。

 私たちが停電時に必要だと考えたのは共用部の照明、空調、冷蔵庫、主要な個所のコンセント、電話交換機、あと、水道やトイレの水を使用するための受水槽ポンプの稼働などです。そのことを岩谷産業へ伝え、停電時にそれらを稼働できる出力の非常用発電機を導入してもらうことにしました。工事期間は1ヵ月ほど。
導入実績の多い岩谷産業ということもあり、非常にスムーズに設置することができました。

<スケジュール>
2019年  6月 岩谷産業へ相談
2020年  3月 補助金の申請
      6月 補助金が採択
               正式発注
2021年  1月 着工
      3月 竣工

補助金を活用することで、自己負担ゼロで設置。

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↑非常用発電機と同時に設置した受水槽

 導入に当たっては補助金を活用しました。補助金の申請は別件でよく行っていることもあり、特別難しいという内容はありませんでした。
非常用発電機を導入した全ての施設で補助金を使用することができました。元々、補助金がなくとも導入する予定にはしていましたが、自己負担なしで設置できたことは非常にありがたかったです。この補助金を活用して、貯水用の受水槽を設置した施設もあります。

 非常用発電機を設置する施設選びは、エリアを偏らせないことを一つの基準としました。あと、私たちは複数の施設の食事を一か所で作っているため、停電時でも食事を提供できるように調理を行っている施設にも非常用発電機を設置しています。

非常用発電機があるという安心感も大きなメリットに。

 設置後は入居を検討されている方に、非常用発電機を設置していることを伝えるようにしています。
安全にご家族をお預かりできることを説明すると、ご家族の方も安心されるのです。特に、人工呼吸器や胃ろうを付けていらっしゃる方にとっては、非常用発電機を設置しているかどうかは入居を決める1つの要素になるのではないでしょうか。

 また職員の安心にも繋がっています。停電になると、それだけで施設内は慌ただしくなるのですが、さらに停電でドアの施錠が解除され、入居者の方が外へ出てしまうということもあるんです。もしスタッフが少ない夜中に停電が起こると、とても対処しきれません。そうした側面からも、導入したメリットは大きかったと思います。

 岩谷産業からは、まだ非常用発電機が導入できていない施設についても提案をしてもらい、そちらについても補助金が採択されました。残りの施設についても、いずれは設置できればと考えています。