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導入事例 社会福祉法人 學正会 障がい者支援施設 養徳苑

“想定外”が通用しない時代に、私たちにとって不可欠な設備です。

<PROFILE>
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社会福祉法人 學正会
障がい者支援施設 養徳苑
理事長 金納 学様
障がいを持つ方へ食事、入浴、排泄などの介護や、日常生活上の支援を行っている養徳苑様。2020年の熊本豪雨の際、高齢者施設で避難ができなかった方が犠牲者になったという現実を知り、災害対策として2021年に非常用発電機を設置されました。

 

豪雨で川が氾濫。災害対策の重要性を実感

日本各地で水害による災害が多く見られるようになり、九州でも毎年のように豪雨被害や川の氾濫などの被害が発生しています。
2020年の熊本豪雨の時は、私たちの施設の近くを流れる柳川が氾濫し、すぐ傍まで水が押し寄せていました。その時は幸い停電になることはありませんでしたが、おそらく今後も同規模の災害は高い確率で発生すると思います。

もし停電が発生すれば、私たちの施設に入居している人たちにとっては一大事です。
なぜなら、体温調節が上手くできない人もいるため、空調が使えなければ命に関わる事態に繋がりかねないからです。

仮に空調を使う必要がなくても、電気がなければ食事、排泄、入浴といった生活に必要な支援をできなくなります。
そこで、これからの災害に備えるために、停電時の電源確保について本格的に検討することにしました。

太陽光発電やディーゼルも検討し、最終的にLPガスを選択

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停電対策として、太陽光発電、ディーゼルを燃料とする非常用発電機、そして、LPガス非常用発電機の3つの設備を比較することから始めました。

太陽光発電は、災害時に思うように機能しない可能性が高いと判断しました。私たちは主に水害を想定しているため、雨が降っている間は思うように太陽光を確保できないからです。

ディーゼルを燃料とする非常用発電機で懸念したことは、燃料の確保についてでした。停電時、ディーゼル(ガソリン)を買い求める人は非常に多いはず。貯蓄する燃料が尽きる前に復旧すれば問題ありませんが、長期間の停電を想定すると、本当に燃料を確保できるのかが不安でした。

その点、LPガスはディーゼルに比べて燃料が確保しやすいのが魅力。また、この施設は調理場でLPガスを使用していることから、LPガスの非常用発電機を導入することに決めました。


<スケジュール>
2021年
1月頃   岩谷産業へ相談
6月    補助金の申請
8月    補助金が認可
11月     工事着工

2022年
1月    竣工

コストや設置の不安も、一つひとつ解消しながら進行

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LPガスの非常用発電機に決めたものの、心配なことが全くなかったわけではありません。
特に導入コストについては不安がありました。しかし、岩谷産業から補助金の提案をもらい、導入コストの半分をまかなえることになったのです。補助金の申請についてもアドバイスや書類作成のサポートをしてもらい、とても頼りになりました。


その他に不安だったのが、非常用発電機の設置する位置についてです。
初めは敷地内にそのまま置く予定だったのですが、川が氾濫した時のことを考えると、浸水してしまうのではないかと思いました。

そのことを岩谷産業に相談すると、1mの基礎を作り、その上に非常用発電機を設置するという提案をもらいました。
それだけの高さがあれば、浸水の心配はありません。

こうして不安なことを一つひとつ岩谷産業が解消しながら進めてくれたので、とても助かりました。

今求められる時代は、大災害もしっかり想定すること。

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停電が起こった際は、廊下や集会ホール、炊事場の電気や空調を使用できるようにしています。
施設にはエレベーターもありますが、停電時の使用は想定していません。水害はある程度事前に予測ができるため、電気が止まる前に集会ホールへ避難が出来ると考えているからです。
非常用発電機の設置に伴い、職員に向けた災害時の行動マニュアルも作成しました。


こうして私たちがしっかりと災害対策に取り組んでいることは、入居されているご家族にもお伝えしています。非常用発電機の設置が竣工した時には、みなさん大変喜んでくれました。

また、この施設は地域の避難所にも指定されているため、近隣の人たちにも停電対策をしていることは伝えています。みなさんとても安心してくれるので、地域貢献という側面でも設置して良かっ
たです。

東日本大震災以降、“想定外”という言葉は通用しなくなってきました。むしろ、大災害を想定して、さまざまな準備が必要とされる時代になったと言うべきかもしれません。
その点、どんな時でも電気を止めない非常用発電機は、障がい者施設にとってドラえもんのポケットのような、とてもありがたい存在です。