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導入事例・LPガス非常用発電機|停電時の水活用と補助金活用方法とは!

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<PROFILE>
社会福祉法人 福翠会
理事長 石丸 翠様
2006年に事業を開始し、デイサービス、グループホーム、高齢者生活支援ハウスとして高齢者の方々の暮らしをサポートしている 福翠会様。入居者様や働く職員様、そして地域の方々の安心・安全を確保するために、2020年にBCP策定の一貫として、LPガス非常用発電機を導入されました。

きっかけは給水管の破裂による断水。災害対策の重要性を痛感   

 災害対策の必要性を強く感じたのは、2019年のことでした。突然、給水管が破裂して、地域一帯の水道がストップしてしまったんです。全く予想していなかった出来事で、スタッフ一同大慌てでした。

 ひとまず水がないとトイレの水も流せないので、スタッフ総出で井戸から水をくみ上げることに。重たい水を持って施設の階段を上り下りするのは本当に大変でした。その生活が1週間も続いたんです。この経験を通して、しっかりと災害対策をしておかなければいけないと痛感しました。
 
 給水管が破裂した時は電気やガスは問題なく使えたのですが、水、電気、ガスのライフラインはどれか一つが欠けても生活することが困難です。そこで、非常用発電機やガスを貯蓄するためのバルクの導入を検討するために、介護用品の展示会に参加することにしました。岩谷産業との出会いはその時です。花の里のような福祉施設への非常用発電機の導入実績が多数あり、対応も非常に丁寧だったため、岩谷産業なら任せても安心だと感じました。

停電時は井戸の水も活用し、共用部の設備を稼働

 停電時の非常用発電機は、共用部の照明、空調、コンセント、エレベーターなどの設備を稼働させるようにしています。各部屋の空調や電気を使用できるようにすると非常用発電機では賄いきれないというのも理由の一つですが、何よりも入居者様も災害時に一人で部屋にいるより、みんなで集まっていた方が入居者様も安心できると思うのです。入浴が行えるように給湯器も使用できるようにしています。あと、給水管が破裂した経験を活かし、給水ポンプも非常用発電機で稼働させられるようにしました。さらに、井戸プラントの電源も確保することで、停電時は井戸水を組み上げてトイレの水として使用できるように設計しました。このおかげで万が一、地震などで給水管が壊れてしまっても、問題なくトイレを使用することできます。


<スケジュール>
2019年 7月          展示会に参加し、岩谷産業へ相談

2020年 
6月    補助金の申請
     8月    補助金が認可
     9月    正式発注
    10月上旬   工事着工
    10月下旬   竣工

GHPの導入費用2分の1は補助金を活用

 LPガス非常用発電機の導入に合わせて、共用部の空調を電気で駆動するEHPから、ガスで駆動するGHPに更新しました。
その理由は、部屋を暖めるスピードがGHPの方が断然早いため。やはり、高齢者にとって寒さは体に応えます。少しでも快適に過ごしてもらうために、GHPに変えるという決断をしました。いろいろと設備を導入したので費用面が心配でしたが、補助金を活用して負担を減らすことができたのです。 

 補助金の申請に関しては、岩谷産業の担当者の方が書類作成を進めてくれました。補助金を活用した導入実績も多いとのことで、書類の準備も非常にスムーズに。私は日々の業務だけでも多忙なため、補助金申請の段取りをほとんど進めてくれて非常に助かりました。結果的に掛かった全費用の約2分の1に該当する額の補助金を受けることができました。

21年台風では入居者のご家族や職員の避難所に

 非常用発電機を備えていることは、入居をお申込みされる際に入居者様やご家族にお伝えしています。みなさんとても安心されますね。中には「災害時は私たちも避難してくることができますか?」と尋ねられることもあります。もちろん避難していただけますし、実際2021年に大型の台風が上陸した際は、こちらへ来られたご家族の方もいらっしゃいます。職員も家族を連れて避難してきていましたよ。みんなにとって一番安全な場所と認識してもらえているようです。
 また、町内会にも万が一の時は避難所として活用してくださいと伝えています。公民館が避難所施設としてあるのですが、水害が起こると浸水する可能性が高くて…。その時は、花の里を避難所として活用してもらいます。こうして地域に貢献できることもとても嬉しいですね。
 非常用発電機を導入して改めて思うことは、しっかり災害対策をしておくことは介護の大切な仕事の一つだということ。万が一の時も、入居者の方たちに普段通りの暮らしをしてもらい、安心してもらうことは私たちの役目だと感じています。