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災害時は“密”になる!? 「停電対策」と「感染対策」を同時進行する方法とは?

作成者: 松井 雛花|2023/07/21 8:00:56

 昨今、災害時の避難所における感染症拡大のリスクが懸念されています。しかし、そのリスクは決して避難所に限ったことではありません。災害発生後、建物や施設利用者の方々の安全が確認され、施設内で避難や待機をする際も、実は感染拡大のリスクは同様に高まります。今回のメルマガでは、施設内避難での感染拡大リスクの実態、その回避方法をご紹介します。

 <目次>
災害時は“密”状態になる?

◆エアコン稼働による換気効果は?

◆室温を変えずに換気ができる“高機能換気機器”

◆室内空気環境の基準はどのくらい?

◆おすすめCO2センサー

 

◆災害時は“密”状態になる?

 施設も利用者の無事を確認!

 非常用発電機を設置する上で、必ず想定しなければならないことがあります。
それは、“どの場所で電気を使用するか”ということです。
 
 すべての場所で、平常通りに電気を使用することができれば1番良いのですが、部屋数が多い介護施設などでは電気の使用量が多くなるため、貯えている燃料をあっという間に使い果たしてしまいかねません。そのため、多くの施設では停電が起こると1つの部屋に集まり、その部屋だけで電源や空調を利用できるように想定します。

 しかしながら、利用者の方が1か所に集まると人口密度は上昇。密室、密集、密接の3密状態となり、感染拡大のリスクが高くなります。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中では、停電を回避するための非常用発電機の導入と並行して、災害時の感染症対策についても考える必要があるのです。

◆エアコン稼働による換気効果は?

 空気を室内で循環しても意味がない!

 「エアコンは部屋の中の空気と外の空気を入れ換えているから換気効果がある」と思われる方も多いかもしれません。しかし、夏場のエアコンは部屋の中の暖かい空気を吸い込み、冷たくして部屋の中に戻しています。
 
 つまり、換気機能のないエアコンを稼働しても、感染症対策としての換気効果は期待できないのです。
 
 それどころか、エアコンの風に乗ってウイルスを含んだ飛沫が拡散するという研究結果もあります。そうすると、窓を開けて定期的に換気することが必要です。専門家によると、1時間に5~10分の換気を行い、さらに風の流れを作るため対面で2カ所の窓を開けることが望ましいとされています。
 
 ところが、ここで注意したいことが1点。
窓を開放すると、夏場であれば冷気が、冬場であれば温かい空気が部屋の外に流出してしまうということです。せっかく快適になっていた室内を、改めて冷房、もしくは暖房で調整しなければなりません。当然、一度外気温と同様まで変化した室温をエアコンで調整するためには、燃料を大幅に消費してしまいます。少しでも燃料を大切に使いたい局面で、非常に難しい選択を迫られることになるのです。

 

◆室温を変えずに換気ができる“高機能換気機器”


 新鮮な外気を室内に!

 窓を開けていても苦にならない季節であれば、これほど神経質に考えることではありませんが、いつ起こるか予測できないのが災害です。では、この換気問題に対して、どのように対処するのが良いのでしょうか。

 その答えの1つとしてあるのが、非常用発電機の設置と同時に換気設備を導入するというものです。この換気設備というのは、一般的な換気扇などを指すものではありません。外から取り込む空気を室温に近い温度で取り込むことができる、“高機能換気機器”のことです。この高機能換気機器があれば、換気で温度差ができるのを和らげながら、常に新鮮な外気を室内に取り込むことができるのです。この設備があれば、停電時でも換気のことも、燃料のことも気にすることなく、空調を稼働することができます。

 もちろん、この設備が活躍するのは非常時だけではありません。恒常的に換気が必要とされる昨今において、日常で稼働させることで感染症対策にもなります。

 

◆室内空気環境の基準はどのくらい?

 換気できていればもう大丈夫?

 換気設備が稼働していると言っても、どれほど安心できる状態なのか、目で確認ができないのが空気。
そこで基準にしたいのが、厚生労働省より発表されている「二酸化炭素の濃度」です。集団感染発生リスクの高い状況の回避のための良好な換気状態として、二酸化炭素濃度(CO2濃度)1,000ppm以下が提示されています。

 ちなみに、普通電車で車内満員(他人との隙間はあり)の場合で、二酸化炭素濃度は1,417ppm。飛行機の機内満席の場合で、二酸化炭素濃度2,107ppm(離陸直前)ということです。
 一体、それがどの程度なのか良く分からないのではないというのが正直なところではないしょうか。

 そこで活用したいのが、“CO2センサー”。大阪府が「まん延防止等重点措置」を受け飲食店に設置を要請したことで、導入が相次いだ機器です。これがあれば、室内の二酸化炭素濃度をしっかりと把握することができ、安心して過ごすことができます。

 

◆おすすめCO2センサー

 モニター表示されるものがおすすめ!

 「CO2センサー」で検索をかけてみると、実にいろいろなメーカー機器が表示されます。それぞれ機器ごとに特徴がありますが、おすすめはモニター表示できるものです。誰でもモニターで数値を確認できる状態であれば、その場にいる全ての人が安心できます。 

 また、換気の数値の変化に合わせて換気のタイミングをアプリなどでお知らせしてくれるものも便利です。予算や設置環境にもよりますが、形式的なものではなく、実効性に直結する機器を選びましょう。

 

 

◆最後に

“高機能換気機器”を導入して、停電対策と換気対策を同時に行いませんか?
 今回、ご紹介した“高機能換気機器”や“CO2センサー”にご興味のある方は、岩谷産業までお問合せください。
ダウンロード資料も用意しておりますので、是非、ご活用くださいませ。